子どもが小さい時はとかく24時間一緒で、ついついイライラしてしまう事があると思います。学校に行くようになったとしても、帰って来た途端煩くなって、ついわずらわしく思う事もあるでしょう。特に仕事をしていたら、疲れからつい怒りが倍増される事もあります。いけないと思っても、怒りに任せてつい手をパチンとしてしまう事もあるでしょう。

手だろうが足だろうが、子どもを叩くとつい体罰という言葉が脳裏をよぎるのではないでしょうか。では、体罰とは何をもって体罰と言うのでしょう。子どもに対して、親や学校の先生など明らかに力の差がある人間が躾を理由に痛みを伴う罰を与える事は、体罰と言っていいでしょう。これは叩く、蹴るなど直接体に痛みを伴うものから、廊下に立たせるなどの精神的な痛みも含まれます。

では、躾ならば体罰は許されるのか許されないのか。この部分に関しては、賛否両論別れる所ではありますが、最近では許されないという考えが一般的になってきたと思います。というのは、昔はある程度の体罰が許されていました。それこそ昔は、学校に1人ぐらいは竹刀を持った先生がいたのではないでしょうか。今考えるとありえないと思う人も多いでしょう。しかし、昔はそれが普通なぐらい体罰に対する考え方が緩かったように思われます。

今はちょっと頭をはたいたということで体罰と騒ぐ方がいます。特に学校では保護者がすぐに声を上げたりします。もちろん、頭を叩く事はいけないでしょう。しかし、誰だって完璧な人間ではないのです。頭を叩く事が癖になっているような人や常習化している場合は問題ですが、思わずやってしまう事だってあるでしょう。それまでひとつひとつ突いていたらキリがないでしょう。

そういう意味では、ついお母さんが怒りでカッとなって子どもを叩いてしまう事はあるでしょう。いい事ではないですが、だからと言って犯罪のように考えるのも極端だと思います。また、その状況で意味合いも変わってきます。

体罰もですが、叱るのと怒るのでは違うとよく言います。子どもが悪い事をした時に叱るのは必要です。叱って、自分の過ちを諭すのは躾にもなるでしょう。対して、ただ闇雲に感情的に怒るのは意味合いが違います。怒られた方は、その過ちを反省する事が出来なくなってしまいます。

叩いてしまったり、怒ってしまったものは、取り消すことはできません。そういう場合は、必ずフォローをしましょう。子どもに怒って(叩いて)ごめんね、と素直に謝ります。悪い事をしたら謝るのを子どもに教えるのです。親が見本を見せなければいけないでしょう。その上で、子どもに愛している事を伝えるのは大事です。怒った(叩いた)後、反省したとしてもそれが子どもに伝わらなかったら子どもは傷ついたままです。親子関係の修復ができなくなってしまいます。

また、どうも自分はすぐ叩いてしまう、すぐに怒ってしまうという場合は、怒りをコントロールする方法を身につける事をお勧めします。簡単な方法としては、数を数える、または深呼吸する。その場所を離れる。などです。よく子どもに腹が立ったら子どもに出て行きなさいと言いますが、そうではなく、自分が一旦外に出るという親もいました。
そうする事で自分を落ち着かせるのです。

その場以外の対応としては、怒ったことをノートなどに記録する。そうすることによって自分が何に怒りやすいのか、どういう時に怒るのか、傾向が見えます。もっと突き進んで考えたい人はセミナーなどを受けるのもいいでしょう。

完璧な親はいません。しかし、怒らない様に努力することはできるはずです。